吉川の米国レポート⑧:コーヒー豆を使わないコーヒースタートアップの登場

こんにちは。東京ヴィーガン餃子の吉川です。
今年もカリフォルニアでは大半の地域で猛暑が続き、電力供給が限界に達しています。これから山火事も心配です。
 
米西部で猛暑、電力や水資源がひっ迫 ダム枯渇で水力発電停止も
 
そんな、頭の痛い気候変動の影響に関連した話題として、今回は米国シアトルに本拠(設立:2019年)を置くAtomo Coffee(https://atomocoffee.com/)を紹介したいと思います。

Atomo社はコーヒー豆を使わない味わい滑らかなコーヒー体験を提供する次世代型の飲料スタートアップとして注目され、2019年から現在までに約70億円もの資金調達も完了させています。以前、この米国レポートで紹介したBeyond Meat社やImpossible Foods社は、肉を使わないハンバーガーでしたが、Atomo社はコーヒーでも同じことができるのではないかと考えているようです。現在、ウェブサイトで販売されている商品は3種類(Classic Black, Ultra Smooth, Oat Milk Latte.)で、ナツメヤシ、チコリの根、ブドウの皮、カフェインなどを組み合わせて焙煎し、コーヒーに近い擬似コーヒーを作りだしています。同社によると、これらの原材料のほとんどはアップサイクルで、Atomo社が使用しなければ廃棄される可能性が高いとのことです。従来のコーヒーよりも二酸化炭素排出量を93%削減し、水の使用量も94%削減、コーヒー豆不使用で森林破壊もないというロジックで闘うAtomo社ですが、順調に資金調達、開発、人材採用も進んでいるようで、今後の展開が楽しみです。実際、私もオンラインでAtomo Coffeeを購入して、朝やスポーツの後に飲んでいますが、現在の環境負荷のことを考えると私が年間で消費するコーヒーの半分くらいはこのような新しい形のコーヒーでもいいかなと考え始めています。